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激映画批評

今月のオススメ


◆堂々と3D映画を見に行く(70点)

 日本で3D映画というと、どうしてもファミリーや子供向けのイメージが根強い。実写版「怪物くん」とか「仮面ライダー」とか、そんなものばかりだ。もっともそれらも大昔からある作品ではあるが、中身はお子様向けなのでなかなか大人の鑑賞には堪えない。
この点ハリウッドというのはありがたいもので、オヤジ好みのコンテンツでも普通に3Dで上映してくれる。そもそも立体映画のブームは50年代と80年代にも起きているのであり、子供以上にに胸躍らせる世代が存在することを忘れてもらっちゃ困る。大っぴらには言わないが、ホントは最新技術によるデジタル3Dを、我々はもっと堪能したいのだ。
「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(アメリカ、132分)はそんな人たちに見てほしい一本。シリーズを再起動した第一作「スター・トレック」(09年、米)に続く、スペースオペラの決定版だ。スタッフ、キャストは傑作の誉れ高い前作を引き継いでおり、いやが応にも期待は高まる。
正義感の強い若きカーク(クリス・パイン)は、法規違反を覚悟の上で親友であり副長のスポック(ザカリー・クイント)を救い出す。だがその行動は当のスポックにさえ非難され、それが引き金となりカークは船長を解任されてしまう。鉄の絆を誇っていたクルーたちがバラバラになりかけたころ、ロンドンでとてつもない事件が起きる。
旧シリーズファンにはもちろん、前作からの参入組にも周知のとおり、本作はキャラクターの魅力で引っ張っていくわかりやすいSFアクション。熱い友情と熱い戦い、熱いドラマをこの暑い時期に楽しむという、非常にわかりやすいコンセプトのエンターテイメントだ。グズグズと登場人物が悩んでばかりのアメコミ作品よりも、日本ではこういうものがウケる。今回も日本人向けの、痛快なアクション映画となっている。
特筆すべきは、この映画にはIMAX-3D版があり、それがよくできているという点。中でも撮影までIMAX専用カメラ(フィルム面積が通常の10倍以上)で行われた冒頭の火山アクションの精細な高画質には、ぜひ注目してほしい。なおこの映画は近年ありがちな「人間以外全部CG」的な絵作りに背を向け、可能な限りロケやセットを組み立てて撮影を行っている。そんなローテクなこだわりも、往年のSFファンにはなじみやすい部分だろう。

■作品データ
スター・トレック イントゥ・ダークネス
Star Trek Into Darkness
2013年8月23日(金)全国超拡大ロードショー!
2013年/アメリカ/カラー/132分/シネマスコープ/サラウンド:5.1ch(吹替え版)・ 7.1ch(字幕版) 配給:パラマウント ピクチャーズジャパン

スタッフ
監督:J.J.エイブラムス
脚本:デイモン・リンデリフ、アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー
製作:J.J.エイブラムス、ブライアン・バーク
デイモン・リンデリフ、アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー

キャスト
クリス・パイン
ザッカリー・クイント
ゾーイ・サルダナ
ベネディクト・カンバーバッチ
ジョン・チョウ
サイモン・ペッグ
カール・アーバン
ピーター・ウェラー

(日本語吹替え版)
ジェームズ・T・カーク:阪口周平
スポック:喜山茂雄
ウフーラ:栗山千明
ハリソン:三上哲
ボーンズ:宮内敦士
スコッティ:根本泰彦
スールー:浪川大輔
チェコフ:栗野志門
マーカス提督:仲野裕












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