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激映画批評

今月のオススメ


◆よく似た2本の映画が立て続けに公開(40点)

 政治サスペンス、またはアクションというのは大人の男性しか興味を持たないジャンルだから、大作としてはなかなか成り立たない。日本の映画市場は世界では大きいほうだが、それでもアイドル主演のマンガチック映画のほうがよほど資金調達力があるような状況だ。
そんなわけで、この類の映画はハリウッドの独壇場なわけだが、今年はユニークなことにホワイトハウスがテロリストに攻撃される政治シミュレーションものが立て続けに二本公開される。6月に公開した「エンド・オブ・ホワイトハウス」と今回紹介する「ホワイトハウス・ダウン」(137分、アメリカ)だ。
大統領警護を希望するも不合格になってしまった警察官(チャニング・テイタム)は、官庁マニアの娘を連れてホワイトハウス見学にやってくる。ところがそこに武装テロリストが襲来、彼らは離れなばれになってしまう。
大統領とわが子を救えるのか、というストーリーだが、ホワイトハウスが陥落してしまうショックと、子供がキーポイントとなる構成はそっくり同じ。こちらの特徴は主人公がちょっとダメな転職組という点と、自分の娘の救出が重要目的となっている点。た「エンド・オブ〜」のほうが国を守る明確な目的と緊迫感があったが、こちらはピンチなのにとぼけたセリフで笑いを入れるといった、いかにも洋画的な演出も見られて対照的だ。
真相、というかテロリストの目的も全く異なっていて、トンデモ度はこちらが上。国際政治に詳しい人にとっては突っ込みどころ探しだけでもおなかいっぱい。さすがは「インデペンデンス・デイ」(96年)のローランド・エメリッヒ監督だ。
それでも150億円をつぎ込んだだけあってアクションや大破壊の絵的な迫力は物凄いし、こういう作品を立て続けにみられるアメリカ人がうらやましくもなる。日本で首相官邸を舞台にこんな映画を作ることは、予算的にも世間のニーズからもほとんど不可能に近いだろう。もっとも、毎月のように爆弾で吹っ飛ばされるホワイトハウスの住人たちとしては、たまったものではないだろうが……。
いずれにせよ、可能なら二本とも見てほしいというのが、私からの結論だ。

■作品データ
ホワイトハウス・ダウン
White House Down
2013年8月16日(金)より丸の内ルーブル他全国ロードショー
2013年/日本/カラー/137分/配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

スタッフ
監督:ローランド・エメリッヒ
製作:ブラッドリー・J・フィッシャー、ハラルド・クローサー、ジェームズ・バンダービルト、ラリー・フランコ、レータ・カログリディス
製作総指揮:ウテ・エメリッヒ、チャニング・テイタム、リード・キャロリン
脚本:ジェームズ・バンダービルト
音楽:トーマス・ワンカー、ハラルド・クローサー

キャスト
チャニング・テイタム
ジェイミー・フォックス
マギー・ギレンホール
ジェイソン・クラーク
リチャード・ジェンキンス
ジェームズ・ウッズ











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