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激映画批評

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◆酒好きなアナタなら絶対楽しめる完結編(70点)

 大人向けの映画というものがある。お姉さんのムフフなシーンたっぷりなそれを想像した皆さんには申し訳ないが、今回紹介するのはそちらではない。酒におぼれた中年どもがどうしようもない窮地に陥るコメディシリーズの完結編「ハングオーバー!!! 最後の反省会」(100分、アメリカ)だ。
問題児アラン(ザック・ガリフィナーキス)の奇行はとどまるところを知らず、とうとう新聞沙汰を起こすほどに。これまで見守ってきた父親もついにショック死し、やむなく義兄ダグ(ジャスティン・バーサ)と友人フィル(ブラッドリー・クーパー)らはアランを施設に送り込むことに。ところが道中、ギャングから予想外の襲撃を受け、なぜかダグが連れ去られてしまう。
酔っぱらって記憶喪失。それを「あるある」と笑える大人でないと楽しめないのだから、こいつは紛れもなく大人のみ鑑賞オッケーな映画。酔いつぶれた翌朝、目覚めるとそこは想像を絶する状況……。そんなシリーズ伝統のプロットをついに捨てたのも驚きだが、なんとこの最終編はフィナーレまで誰も酔っぱらわないという、ある意味先読みできない作風となっている。おバカ映画ながら堅牢な脚本、という嬉しいギャップも健在だ。
このシリーズは毎回オープニングにとんでもないものが用意されているが、今回はダントツで強烈だ。ここまでブラックで、ダイナミックで、笑えるアクションシーンはそうそうない。と同時に、気の弱い人や動物好きな人はこの時点で完全アウト。吐き気を催してご退場、となるので要注意だろう。
唯一の難点は、本シリーズは有機的につながっているのでこの3作目から見ると十分に楽しめないという点か。幸い前作までもそこそこ面白いから、暇なときにでも復習し、この完結編に満を持して挑むとよい。むろん、泥酔しない程度に酒を入れてから劇場に向かうのが、我々大人だけに許された贅沢なやり方だ。

■作品データ
ハングオーバー!!! 最後の反省会
The Hangover Part III
2013年6月28日公開
2013年/アメリカ/カラー/100分/配給:ワーナー・ブラザース映画

スタッフ
監督:トッド・フィリップス
脚本:トッド・フィリップス、クレイグ・メイジン

キャスト
ブラッドリー・クーパー
エド・ヘルムズ
ザック・ガリフィアナキス
ジャスティン・バーサ
ケン・チョン
ヘザー・グラハム
ジェフリー・タンバー
ジリアン・ビグマン
サーシャ・バレス








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