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◆モンローと疑似恋愛できる?!(70点)

 マリリン・モンローといえばアメリカのセックスシンボル。彼女が活躍していた50から60年代のハリウッド映画は世界中の人々に影響を与えたから、日本人でも特別な思いを持つ人は多いはずだ。そんな彼女に、隠された7日間の純愛エピソードが存在した。そんな衝撃的な原作を映画化したのが「マリリン 7日間の恋」(100分、英・米)。マリリン・モンローを演じたミシェル・ウィリアムズが、今年のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたことでも話題だ。

 1956年、演技派女優への転身を心に秘めたマリリン(ミシェル・ウィリアムズ)は、名優ローレンス・オリヴィエ(ケネス・ブラナー)が監督・主演する「王子と踊り子」の撮影のためイギリスへとやってきた。相変わらず情緒不安定な彼女を監視すべく、若き助監督コリン(エディ・レッドメイン)が製作側からひそかに任命されたが、マリリンはコリンにだけは心を許し、やがて二人は身分の差を超え惹かれあってゆくのだった。

 コリン・クラーク自身による原作にどれほどの信ぴょう性があるかのはわからない。だが、奔放かつ精神不安定だった当時のマリリンに、こうした破天荒なロマンスの一つや二つあっても不思議ではないと、これを見たら誰もが思うだろう。ウィンザー城やイートン・カレッジ(伝統ある英国のパブリックスクール)でお忍びデートをするロマンチックな場面は、すべてロケ撮影というから驚かされる。

 おまけにこの映画は、「王子と踊り子」の撮影秘話ということで劇中劇の形式でその製作風景が描かれているが、当時と同じ撮影所をじっさいに本作でも使っている。ミシェル・ウィリアムズと若きマリリンの控室が同じだったなどという逸話を聞くと、彼女の、どこかヒロインの狂気と魅力が乗り移ったかのごとき熱演にも納得してしまう。

 二人の恋が本物だったのか、それとも違うのか。それはマリリンが彼に自分をどう呼ばせていたかに象徴されているようにも思えるが、今となっては真実はすべて歴史の彼方、だ。マリリンのファンはもとより、往年の大スターの圧倒的な存在感を感じたい全ての人にすすめておきたい。

■作品データ
マリリン 7日間の恋
My Week with Marilyn
2012年3月24日より、角川シネマ有楽町他全国ロードショー
2011年/イギリス・アメリカ/カラー/100分/角川映画

スタッフ
監督:サイモン・カーティス
製作:デヴィッド・パーフィット
原作:コリン・クラーク『マリリン・モンロー 7日間の恋』(新潮文庫刊)
脚本:エイドリアン・ホッジス

キャスト
ミシェル・ウィリアムズ
ケネス・ブラナー
エディ・レッドメイン
ドミニク・クーパー
ジュリア・オーモンド
ゾーイ・ワナメイカー

 



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