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ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える

◆酒好きオヤジ向けの大ヒットコメディー(70点)

 ちょいと一杯のつもりで飲んで、いつの間にやらはしご酒──と歌ったのは植木等だが、考えてみれば何十年たった現在でも、まったくサラリーマンの日常風景は変わっていない。無責任にでもならなきゃやってられないよと、自嘲気味に笑う姿は時代を超えている。

 そんな普遍性なんて要らないよと思わず言いたくなるが、「ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える」(110分、アメリカ)を見ると、時代どころか国が変わっても男の生態は同じであることがよくわかる。

 フィル(ブラッドリー・クーパー)、スチュ(エド・ヘルムス)、アラン(ザック・ガリフィアナキス)、ダグ(ジャスティン・バーサ)の悪友4人組は、スチュの結婚式が行われるタイにやってきた。独身最後の夜は皆控えめに乾杯したはずだが、翌朝目覚めると記憶はぶっ飛び、新婦の弟も行方不明。しかも悪いことに、ホテルの部屋はめちゃくちゃ。はたして彼らは失った記憶と新婦の弟を見つけ出すことができるのか?

 アメリカで記録的なヒット作となった前作とまったく同じシチュエーションで始まる酔っ払いコメディー。二日酔いの男たちが、その醜態をなんとか取り繕うべく右往左往するみっともない姿と、そもそも昨晩何が起きたのかを探るミステリの両面が楽しめる。とくに後者はガチガチの論理的展開が売り物で、どんなに非現実的な出来事にも説得力ある理由づけがなされてゆく。その意外性と論理性が心地よい、要するに脚本重視のコメディーだ。

 なんといっても、最初に提示される状況がいかれている。男たちが目を覚ます宿は、まったく見知らぬ5流ホテル。想像を超える汚い部屋にはなぜかサルが暴れまわり、主人公の顔には彫りたての刺青まである。ホームでごろ寝する植木等どころの騒ぎではないこの惨状に、脚本家たちはいったいどう説明をつけるつもりか。そこが見どころ笑いどころだ。

 前作に比べるとパワーダウンは否めないが、中年男性向けコメディーは珍しいし、平均点以上の笑いは味わえる。毎夜のはしご酒に対するストッピングパワーとなる事も(多少は?)期待できるだろう。

 

■作品データ
ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える
The Hangover Part II
2011年7月1日(金)、丸の内ピカデリー他 全国ロードショー
2011年/アメリカ/カラー/110分/配給:ワーナー・ブラザース映画

スタッフ
監督:トッド・フィリップス
製作総指揮:トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、スコット・バドニック、クリス・ベンダー、J・C・スピンク
製作:トッド・フィリップス、ダン・ゴールドバーグ
キャラクター創造:ジョン・ルーカス、スコット・ムーア
脚本:スコット・アームストロング、トッド・フィリップス、クレイグ・メイジン
撮影:ローレンス・シャー
製作会社:レジェンダリー・ピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザーズ

キャスト
ブラッドレイ・クーパー
エド・ヘルムズ
ザック・ガリフィアナキス
ジャスティン・バーサ
ケン・チョン
ジェイミー・チャン



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