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激映画批評

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RED/レッド

◆ディズニーが高齢化社会におくる、迫力のアクションコメディー(65点)

 大手シネコンチェーンのTOHOシネマズが、一部の県のみとはいえ映画料金(いわゆる定価)を1500円に下げるという。日本は常々映画の入場料金が高いといわれてきたが、その流れが変わるだろうか。

 もっとも、いくら安くてもどこぞの通販おせちのように、中身がスカスカでは仕方がない。とくに中高年にとっては、夫婦50割引(夫婦のどちらかが50歳以上なら1000円になる)や各種シニア割など、映画はすでに格安の娯楽だ。むしろ問題は、彼らが見て面白い作品があまりないという点につきる。

 そこで提案したい作品が「RED/レッド」(111分、アメリカ)。リチャード・ドレイファス(63歳)、モーガン・フリーマン(73歳)、アーネスト・ボーグナイン(93歳)といった、主演のブルース・ウィリスが若造に見えてしまう恐るべきキャスティングが話題の「ジイ様大活躍アクションコメディー」だ。

 主人公は、年金課の女の子(メアリー=ルイーズ・パーカー)との電話が一番の趣味という、ちょっと(いやかなり)痛々しい年金暮らしのオジサン(ブルース・ウィリス)。ところがどっこい、実は彼、CIAの元エージェント。あるとき謎の暗殺集団から襲撃を受けるのだが、そこでの鮮やかな撃退劇は、それまでのだらしないオヤジの姿から一変、やたらとかっこいい。ここから彼は、元仲間のジジババ(むろん凄腕揃い)を頼りながら、事態の解明に努めてゆく。

 神経痛の一つも持ってそうな加齢臭漂う登場人物たちが繰り広げるアクション、銃撃戦は、最新の映像技術で味付けされたスタイリッシュなもの。このギャップが見どころ笑いどころで、中でもRPG(携行型対戦車ロケット)を持つ敵とマグナム銃で対決するシーンなどは、あきらかに不必要かつ顔に似合わぬ巨大武器同士で撃ち合うシュールな面白さがある。

 なお本作はギャル&熟女のダブルヒロイン制だが、熟の方のヘレン・ミレンは65歳、ギャルの方のメアリー=ルイーズ・パーカーでも46歳。年季の入ったお色気とベテランならではのロマンスもあり、観客を怖がらせ、いやウットリとさせる。こんな顔ぶれからも、どのあたりを対象年齢にしているか、想像がつくというものだろう。

 

■作品データ
RED/レッド
Red
2011年1月29日(土)全国ロードショー!
2010年/アメリカ/カラー/111分/
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

スタッフ
監督:ロベルト・シュヴェンケ

キャスト
ブルース・ウィリス
モーガン・フリーマン
ジョン・マルコヴィッチ
ヘレン・ミレン
メアリー=ルイーズ・パーカー



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