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ランボー 最後の戦場

◆S・スタローンのミリタリーアクション、20年ぶりの復活 (70点)

 シルベスター・スタローンといえば、30代から40代の人々にとって代表的なアクションスターの一人。還暦を過ぎた彼は、しかし前作『ロッキー・ザ・ファイナル』(06年、米)で健在ぶりを示したばかり。肉体も動きも古いファンを失望させるどころか、逆に驚愕させるほどの仕上がりであった。

 そのスタローンが20年ぶりにもうひとつの代表シリーズ「ランボー」最新作を撮った。シリーズ初となる監督も兼ね、脚本も自分で書いた。『ロッキー・ザ・ファイナル』同様、並々ならぬ意欲を感じる必見作といえそうだ。

 舞台はミャンマー。40年以上も続く軍事政権により多くの人々が迫害されている紛争地帯だ。親日国として長年の交流がある日本ではぴんと来ないが、米国では多くのハリウッドスターが同政権を批判する運動を行っている。スタローンもその一人で、娯楽映画ながら本作にはその強い思いが込められている。

 そのミャンマーに医療物資を届けたいNGOが、隣国タイで隠遁生活を送るランボーに船を出してくれと頼む。彼の忠告も聞かず上陸した職員らは案の定政府軍に拉致される。そして今度は救出のための傭兵部隊のガイド役を頼まれるというストーリー。もちろん後半は「一人軍隊」の名にふさわしい鬼神のような活躍を見せる。

 最大の見所はブローニングM2重機関銃をひたすら撃ちまくり、政府軍を粉砕するアクションシーン。50口径のデカい銃弾を毎分500発も発射するんだからスゴい。んなモン至近距離で撃ったら人間なんて木っ端微塵だよと思うだろうが、実際この映画の被害者(?)たちはミンチ状態にまで蹴散らされるからシャレにならない。20年分の映像技術の進歩を見せつける超リアル志向の戦闘シーンは、まるで人体爆裂ショー。公開各国で迷わずR-18指定を受けた過激版となっている。

 余談だがこのマシンガン「M2」は、軍事関係者の間では史上最高傑作の誉れ高いもので、なんと70年間以上も(自衛隊や米軍など先進各国でもいまだに)現役で使用されている。ベトナム帰還兵のランボーが、よりにもよって2008年にこれをぶっ放すというのはずいぶんと象徴的である。


■作品データ
ランボー 最後の戦場
Johm Rambo
2008年5月24日(土)、日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にてロードショー
2008年/アメリカ/カラー/90分/配給:ギャガ・コミュニケーションズ

スタッフ
監督・脚本:シルベスター・スタローン
製作:アヴィ・ラーナー、ケビン・キング、ジョン・トンプソン
製作総指揮:ランドール・エメット、ジョージ・ファーラ、ダニー・ディムボート、ボアズ・デヴィッドソン、トレヴァー・ショート、アンドレアス・ティースマイヤー、ジョセフ・ローテンシュレイガー、Dr.フローリアン・レッチナー、ヨアヒム・スタームス
ライン・プロデューサー:ラス・マーコヴィッツ、マット・オトゥール
撮影:グレン・マクファーソン(CSC, ASC)
編集:ショーン・アルバートソン
美術:フランコ=ジャコモ・カルボーネ
衣装:リズ・ウルフ
音楽:ブライアン・タイラー

キャスト
シルベスター・スタローン
ジュリー・ベンツ
ポール・シュルツ
マシュー・マースデン
グレアム・マクタビッシュ
ケン・ハワード
レイ・ガイエゴス
ティム・カン
ジェイク・ラ・ボッツ




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