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ホリデイ

◆主演4人の誰かのファンの人に (60点)

 見知らぬもの同士が一定期間自宅を交換する、ホームエクスチェンジなる旅行形態があるらしい。欧米では50年代から続く歴史があり、最近ではインターネット上でマッチングを行うサービスも増えている。
  「ホリデイ」(135分、米国)は、恋に破れた女二人がそのサイトで出会い、家交換を行うという話。男だったら酒でもかっくらって寝て終わりといったところだが、世のお嬢さん方は失恋の癒しも随分と手間がかかる。
  一人はロンドン郊外の小さな家からビバリーヒルズの豪邸にやってきたアイリス(ケイト・ウィンスレット)。一方、そのお屋敷の持ち主アマンダ(キャメロン・ディアス)も、望みどおり田舎の暖かい一戸建てに到着。
  自動車やペットの世話まで含めて交換、なんてルールにはぎょっとするが、二人とも無邪気に大はしゃぎ。よそ様の自宅でくつろげる感覚には正直ついていけないものがあるが、これぞまさに異文化体験、見ているとなかなか面白い。
  とくに、いつの間にか互いの人間関係まで交換する事になっている点がポイントで、ラッキーなことにアイリスはアマンダが所属するハリウッド映画業界のセレブな音楽家(ジャック・ブラック)と、アマンダはアイリスのイケメンな兄貴(ジュード・ロウ)と恋が芽生えることになる。
  そんなうまい話があるかと言いたくなるが、4人を演じるのは当代きっての個性派スターで、彼らの魅力と押しの強さで多少の矛盾は押し切ってしまう。それほど深く各人物を描けているわけでもないのに、思わず引き込まれてしまうあたりはさすが。
  人嫌いといわれる老脚本家とアイリスが出会い、やがて心開くなど泣かせるサブエピソードもちりばめ、長尺を盛り上げる。いわゆる軽いノリのロマコメよりちょっとだけマジメな、感動ラブロマンスが好きな人に向く。
  笑えるのは、海外のホームエクスチェンジサービスのウェブサイトを見ると、ことごとくこの映画の宣伝がされていること。確かにこれ見たら、一度試してみたくもなろう。まあ、ウチの散らかりまくった部屋じゃどうせ誰も来てくれないだろうが。

■作品データ
『ホリデイ』
2007年3月24日より日劇3ほか全国一斉ロードショー
2006年/アメリカ/135分/配給:UIP映画



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